2)家系調査の順序

1.母の話の聞き書きと系図作成

  大学に入った頃からだったと思いますが、それから私は「里杏さん」の前後あたりからの母の話を書き留めはじめました。まずは母が私の祖父から聞いた話を記録し、人物別に整理しました。祖父の話は祖父の祖母から聞いた話で、江戸末期あたりから始まっていました。

  次の作業は系図に直すことです。母の話を元に整理していくといままでわからなかった話の登場人物の関係がわかるようになりました。大体これでわかるようになったのは、私の祖父の曽祖父まで、しかし、これが正しいかどうかを実際の記録と照らし合わせるという作業がこの次から必要となってきます。

2.過去帳と除籍簿

  次にやったのが過去帳調べです。お仏壇のあるうちなら過去帳、あるいは戒名の書いた軸などがあると 思いますが、うちには6代あたり前からのデータのしっかりした新しい過去帳と、戒名と没年月日のみで俗名のわからない人の記入のある古い過去帳がありました。
  
  まず、新しいほうで系図と照らし合わせ、一人ひとりの没年月日と戒名を書き加えました。もう一つのほうは推定するしかないので、戸籍を調べてからすることにしました。結構ここらあたりまででも、詳しいことがわかるものです。

  そして戸籍調べです。明治あたりはすでに除籍簿でしかわからないので、わかっている一番古い人の名 前を書いて区役所に出してみました。区役所の人は家系調査というと絶対戸籍をくれないので、 「相続のため」と目的を書きました。 それでも随分面倒くさそうにしていたのでこちらも気後れしがちでしたが、今取っておかないともう二度と見られなくなるかもしれないですから必死で粘りました。

  自分の会ったことのないご先祖さんの名前がぞろぞろと出てきて、とても不思議な気分になりました。この人たちは、私と何らかのかかわりのある人ばかりです。私の曽祖父には後妻さんがいますが、その人には10人ほどの子供がいました。その名前を見ていると、母がよく口にしていた名前が沢山見つかりました。しかし、どうして実際にあったことがないのだろうと思っていたのですが、小さい頃に全員亡くなっていることがわかりました。

  また、私の曾祖母の名前は戸籍に載っていませんでした。その時戸籍の取れた人は、明治の末期以降に亡くなっている人ですが、曾祖母は明治20年に亡くなっています。ですから、すでに曾祖母の戸籍は廃棄処分になっていたのです。私の両親の代でとっておいてくれれば、明治の初めからあったのに、と随分悔やみました。


3.家系図の手直し

  ここで前に聞き書きしたときに作成した家系図を戸籍と照らし合わせて、さらに詳しい系図を作ってみました。これで、5代前までは確実になり、各代の兄弟関係も正確に表すことができました。このあたりになると、かなり詳しいことがわかるようになったのですが、これ以上のことはどの親戚からも情報が得られず、しばらく調査は暗礁に乗り上げてしまいました。



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